皆さんは数珠に正しい選び方があることを知っていますか？
正しい持ち方や形の違いを知っていますか？
お葬式の時などによく用いられる数珠ですが、実際、ほとんどの人がこういったことを気にしたことがないと思います。
数珠というのは宗派によって少しずつ形が違いますし、持ち方も変わってくるのです。
このホームページでは数珠に関する様々な情報をお伝えしたいと思います。
正しい数珠の選び方
数珠選びの際には、宗派に合った正しい数珠を選ぶようにしましょう。
数珠は宗派によってそれぞれ形に違いがあり、さらにそこから地域や性別などで細かく分かれています。
数珠すべての中から選ぶとなると、膨大な数になってしまうので、ご自身の宗派や地域・性別などで細かく絞っていくと自分に合った数珠が見つかるはずです。
数珠の種類
数珠には「正式念珠」と「略式念珠」というものが存在します。
一般的には「略式念珠」の方が使われることが多いですが、どのような違いがあるのかご説明いたします。
正式念珠
それぞれの宗派ごとに異なる形の数珠になります。
わかりやすく言えばその宗派公式の数珠といったところでしょうか。
珠の数は108個からなるものが多く、煩悩の数を表しています。
長いものが多いので、二重に重ねて使用することが多いです。
略式念珠
略式念珠は正式念珠と違って宗派を問わず、どなたでもお使いいただけます。
略式の名から連想される通り、正式念珠に比べて珠の数が少なくなっています。
長さも二重にする必要なく、そのまま片手にかけられるほど短くなっています。
反対に1つ1つの珠は正式念珠に比べると大きめのサイズになっています。
片手でそのまま使用できることから、「片手念珠」とも呼ばれています。
また、日蓮宗の方々は正式念珠へのこだわりが強く、略式念珠を使用することは殆どありません。
材質
数珠の材質にも様々な種類があります。
材質自体は宗派によって決まりはありませんので、ある程度は自由にお決めいただくことができます。
デザインや房との色合わせなどで決めることが多いですが、材質によってはとても高級なものがあり、その分お値段もあがります。
材質一覧
数珠の材質として一般的なものを下記に記載いたします。
・天然石
水晶をはじめ、翡翠や虎目石・紫水晶・瑪瑙（メノウ）・トルコ石など様々な種類があります。
特に、翡翠の中でも貴重な「本翡翠」という素材はとても綺麗な薄緑色をしています。
しかし、色の良い原石が年々減ってきており、お値段もかなりの高値となっています。
・木の実
菩提樹の木の実を素材にしたもので、星月菩提樹や金剛菩提樹・龍眼菩提樹・鳳眼菩提樹などの種類があります。
数珠用に丸く削って加工したものや、実をそのまま使用したものなどもあります。
軽さもあり、手になじみやすいので、人気の素材でもあります。
・木製
梅の木や黒檀・紫檀・緑檀・桑などの種類があります。
・香木
白檀・沈香（じんこう）・上沈香・伽羅（きゃら）があります
木製のものと分けられているように、数珠の材質の中でも最高級の材質であり、白檀や沈香はお線香の材料に使われるなど、数珠に加工された状態でも仄かに良い香りがするのが特徴です。
白檀＜沈香＜上沈香＜伽羅の順にお値段も上がりますが、どの材料も年々収穫数が減ってきているので、価格が高騰しつつあります。
中でも伽羅は香木の中でも最高級品であり、香木独特の香りも半永久的に香ると言われています。
しかし、模造品が出回っていることもあり、ご購入の際には特に注意が必要です。
・その他
珊瑚や真珠・象牙・琥珀などです。
高級なものでは象牙や天然の真珠がありますが、安価なものではガラスや合成樹脂などの材質もあります。